一文が長くてわかりづらい! と言われたときの対処法

コラム

新人ライターさんと仕事をしていると「なんだか読みづらいな……」と感じる原稿に出会うことがあります。さまざまな原因が考えられるのですが、一文が長いこともその一つ。どうしても複雑になり、文の意味がわかりづらくなってしまうのです。編集者から同じように言われたことのある新人さんは、多いのではないでしょうか。今回は一文を短くするコツを書いてみようと思います。

4、万年筆とパソコン

長い文を短く書き換えた例

ある新人さんから、こんな文章が納品されました。ゲームグッズを紹介する記事としてお読みください。(※ご本人の名誉を守るために、内容を変更しています)

こちらは大ヒットゲーム「ドラゴンクエスト」をモチーフとしてデザインされたモデルで、実際の戦闘で使われているような本格的な雰囲気を醸しだしています。

※これは、説明のために作った文です。実際の商品とは関係ありません。

この文は句読点を含めて73字でできています。一説によると読みやすい文の目安は40字以下とされていますから、約2倍の長さがあるわけです。読点(、)までが長く少し読みづらいですね。

これを短く書き換えてみます。

こちらは大ヒットゲーム「ドラゴンクエスト」をモチーフにしたモデル。実際の戦闘をイメージさせる、臨場感あふれるデザインですね。

文の意味が大きく変わらないように注意しながら二文にわけてみました。これが完璧というわけではありませんが、少し読みやすくなったのではないでしょうか。

4、コーヒーと本

一文を短くするコツ

一文を短くするには具体的にどうすればいいでしょうか。ここでは以下の2つの方法を紹介します。

言葉の無駄を省く

書き終わった原稿を読み直してみると、無駄な言葉があることに気づきます。

講師1人に対して生徒3人の、1対3のシステムによりリーズナブルな授業料を実現。

この文では「講師1人に対して生徒3人」という部分と「1対3のシステム」という部分が重複しています。

1人の講師が3人の生徒を担当することで、リーズナブルな授業料を実現。

文を短くするとともに読みやすく修正しました。

「一文が長いな」と感じたらまずは無駄な言葉がないか確認してみるといいでしょう。特に新人さんの場合は、同じ語が文のなかに何度も出てくるケースが多いようです。

一文に書く情報を減らす

一文に入れる情報量にも注意が必要です。

僕が幼かったころ、この会社はまだ小さく、両親は忙しく働いていたから、僕は祖父母と一緒にいることが多かったんだ。

この文には以下の情報が入っています。

  • 僕が幼かったころ、この会社はまだ小さかった。
  • 両親は忙しく働いていた
  • 僕は祖父母と一緒にいることが多かった。

さまざまな情報を詰め込みすぎると一文が長くなる傾向があります。

僕が幼かったころ、この会社はまだ小さかった。両親は忙しく働いていたから、僕は祖父母と一緒にいることが多かったんだ。

一文に入れる情報を減らすことでわかりやすくなりました。読点(、)も減ったのでスッキリした印象になりましたね。

文章にはテンポがあるのですべての文を短くすればいいというわけではありません。ただ長い文ばかり並んでいると、冗長でわかりづらい印象になります。紹介したコツ以外にも文を短くする方法はあるでしょう。ライターとして活動していくのなら自分なりの方法を身につけておいて損はないと思います。

今回もありがとうございました。

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